2014年10月6日月曜日

<Be>と<Do>の違い



未知のことについても、積極的に取り組める人と、逃げ腰になって理由をつけて取り組まない人の違いは何でしょう。その背景にある「自信の違い」を生み出す「違い」はなんでしょう。

自信の違いについて言えば、実は違いなんかないのです。

不安だし、何から手をつけていいのかも分からない。どうしていいのか分からない。という点では全く変わりはないのです。

ただ積極的(アサーティブ)に取り組む人は、行動することで、遥か遠くにあったことを引き寄せてくるのです。
失敗を恐れていないわけではなく、逆に失敗を恐れるから失敗をしないように努力をします。

消極的(ノンアサーティブ)な人は、失敗を恐れて悩んでいるばかりで行動しません。本人は悩んでいることを考えていると思い込んでいますが、考えるのと、悩むのは違います。

考えても答えのでないことは行動で答えを出すしかないので、積極的(アサーティブ)に取り組む人は、行動することで、答えを見つけていきます。

「行動の違い」を生み出す「違い」が自信の違いです。禅問答になってしまいますが、自信の強さに違いはないのです。

しかし自信の質に違いがあります。<Be>と<Do>の違いです。

<Be>の自信とは、<自分の在り方>の自信です。
<Do>の自信とは、<なにができたか>つまり<成果>の自信です。

私たちは、子どもの頃から<なにができたか>で評価されてきます。
学校の成績、運動の成果など目に見える、つまり他の人が見ても分かりやすい評価基準で評価されてきます。
大人になれば、業績で評価されます。資格をとるにも採点されて合格、不合格が決まります。

つまり<Do>の自信に裏付けされた評価を自分に課している人が、自信があることには取り組めるが、未知のことには、逃げ腰になって理由をつけて取り組まない自分にしています。

<Be>つまり<在り方>を大切にしている人は、<なにができたか>で評価しません。その前提にある態度を大事にしているので、「できるまでやる」「プロセスに注目する」「決めたことは責任をとる」「いまこの瞬間に集中する」「理想と現実の差を埋める目標を選ぶ」「感情的な行動はしない」「自分と周囲の人を励ます」というような態度に自信を持っています。

このような態度は他者に委ねませんので、他者の評価を気にしません。実際、他者には分かりません。他者に分かるのは結果が業績になってからです。

しかし<Be>を大切にしている人は、自分にできることとできないことの判断がついているので主体性を発揮できないこと、つまり自分にできないことには無関心です。他者の評価もそのひとつです。そんなことに右往左往する時間があるなら、態度の高度化(レベルアップ)に励みます。

<Be><在り方>の自信は自分への自信です。ただ裸の王様にならないように、<自分>への疑いは<Do>に満足している人に比べると段違いに強いのです。狂人は自分を狂人だと思っていませんが、正常者は自分はおかしくないと疑うのと酷似しています。

この態度が「なぜ?」と聴く態度になっています。

<Do>で評価している人が「どうしたらできる」と<HOW 型>になるのに対して、<Be>を重視している人は「なぜ?」が習慣化した<WHY型>なのです。

この質問の違いが危機突破力になります。

<Be><WHY型>は、うまくいかない場合、「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」の連発で正解を探します。

<Do><HOW 型>は、「どうしたらできる」と答えを探しますが得られないと自信を喪失します。特に経験のないことには極端に弱く消極的で折れやすいのです。そのため弱さが露呈するのを嫌い<ノンアサーティブ>あるいは<アグレッシブ>になります。<ノンアサーティブ>と<アグレッシブ>は態度は真逆ですが、根本は同じです。その人間関係の構えは<自他否定><自己否定・他者肯定>です。このように自信の質が極めて限定的なのです。

<Be><WHY型>の人間関係の構えは<自他肯定>で、自分は自分、他者は他者と自他尊重が基本になっています。




外面の力はすべてと言っていいほど限定的ですが、内面の力は無限です。
外面の力、つまり外から見える力、他者が評価しやすい力は、財産、地位、教育レベル、業績、専門知識、資格など無数にありますが、期限、地域、業界などあらゆる面で限定的です。

内面の力、外から見えない力、つまり自分にしか分からない力は、態度、信念、意識などでつかみどころがありませんが、世界のどこでも通用して死ぬまで力を発揮します。

外面の力の最後は、「立派な業績を残されましたね」といった類いの言葉で評価され、外面の力の最後は、「素敵な方でしたね」といった類いの言葉で評価されます。

<Be>と<Do>の違いは次の図のようにまとめることができます。
決定的な違いは「リーダーシップの有無」になって表れます。





<リーダーシップ>の定義は人によって違います。違っていいでしょう。しかし外面的な力技で<リーダーシップ>は発揮できません。

<リーダーシップ>のあるマネジメントは効果を発揮しますが、<リーダーシップ>のないマネジメントはあり得ません。
マネジメントとは、あらゆる困難を乗り越えて目的を達成することだからです。<リーダーシップ>は困難に出会えば出会うほど、<北十字星>から逆算して進路を示す必要があります。


最初から限界があり、折れてしまいやすい<Do>の力と自信では、問題も困難もなく変化のない時には問題なくできても、困難が生じるとすぐに凹んでしまいます。

あらゆる困難を乗り越えて目的を達成するとは自ら「変化を起こすこと」だからです。


自信を精神的なものとして、無理に自信を持とうとしても自信は生まれず逆効果になります。自信には自信が生まれる根拠があります。どんなときにも自分を信頼して行動できる基礎である<Be>です。








0 件のコメント:

コメントを投稿